パンツァーオペラツィオーネン 購入
一昨日、予約していたヘルマン・ホート上級大将が戦後に書いたパンツァーオペラツィオーネン(直訳すると戦車作戦)が届きました。
数年前に英訳版を買い、読めず(笑)積んでいましたがやっと読めます。
偉大なるホト親父。
個人的にはドイツ国防軍の中で好きな将官ベスト10に入れるほどですね。
↓のグデーリアンと笑いながら話す写真が大好きです。
↓他にも空軍のリヒトホーフェン少将と会議中の写真も好きです、というかリヒトホーフェン少将も大好きです。
話は逸れましたが(笑
この本はホトの序文によると、将来の装甲部隊指揮官の教育テキストとして書いたそうです。
内容はバルバロッサ作戦初期…開始からヴェジマ戦までです。
あとはフランス侵攻に関する論文がいくつかと戦後に書いた2本の論文が収録されています。
読むかー………え?戦車に注目せよ?まだ途中ですよ…苦笑
征途 愛蔵版 購入
今年お亡くなりになった佐藤大輔氏。
その小説デビュー作にして、長編唯一の完結作「征途」が愛蔵版として発売され予約していたのが届きました。
太平洋戦争末期、史実では栗田艦隊の謎の反転もあり敗北したレイテ海戦。
そのレイテ海戦にて、栗田提督が戦死し作戦続行されマッカーサー率いる米上陸部隊を壊滅させマッカーサーは戦死。
そのため米軍の対日侵攻スケジュールは大幅に見直され、沖縄攻略は遅くなり、ソ連の対日宣戦布告は史実より早められる。
そして日本は民主主義を掲げる「日本」
西側で現実の日本に近いです。
こちらは南樺太と留萌-釧路線以北の北海道を国土とし、首都は豊原市とした東側の北日本です。
現実世界の朝鮮半島と似たようなものと思っていただけたらわかりやすいです。
そんな世界観の中に明治の大日本帝国軍の建軍からご奉公する1つの海軍軍人一族「藤堂家」がありました。
この小説はこの藤堂という架空の一族の太平洋戦争から始まり、架空の北海道戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、そして統一戦争という5つの大きな戦争を体験した藤堂家三代に渡る物語です。
主人公こそ架空だが、他の登場人物は皆実在する人物です。
藤堂家の長男と戦争中に縁を持ったことで、後に藤堂家の本を書くという福田定一。
征途では対日参戦し上陸してきたソ連軍と激戦を繰り広げ、戦後の「北海道戦争」では北日本…同族と戦い
ベトナム戦争では第1独立装甲連隊の指揮官として戦います。
そしてこの本の最大のテーマは離散した家族だと思います。
父親である藤堂明は、沖縄への水上特攻で戦死します。
そして残されたのは、樺太上空で戦い捕虜になり、その後人民空軍で元帥にまで登り詰める長男守。
太平洋戦争中はまだ幼く、哲の友人に預け育ち海上自衛隊の入る次男進。
この2人は、ベトナム、湾岸戦争に北日本と南日本が参戦した戦争で知らず知らず敵国同士として赴きます。
僕はこの悲劇がこの本のテーマの1つだと思います。
次にあげる僕が好きなセリフに全てが詰まっています。
「顔も知らない相手に命を助けられるかと思えば、親兄弟のおかげで死ぬ事だってある。気にしちゃいないよ」
「それが戦争なんだな。さよなら、スカイキッド」
「それが戦争なんだよ。さよなら、マイティ―モンスター」
このセリフはこの物語の全てです。
6月中旬の読書
6月中旬は今現在も風邪ひいてるせいか読むスピードが落ち1冊しか読み終わっていません。
昔読んだ時は全然ダメでしたが、改めて読んだら面白いですね。
この作品は主人公がその身体的弱さを口のうまさで相手をやり込めるところに面白さが詰まってると思います。
それにしても欧米人はなんで主人公をメインヒロイン(であるべき人物)とくっつけたがらないのだろう……?
その辺の思考がよくわかりません。
今はヴォルゲームを読書中。
実は僕も血友病の関係で関節が悪く、股関節に至っては人工に置換済みです。
左右の足の長さも関節がすり減ってる関係で左右対称ではありません。
だからか読んでいて主人公の活躍にすごく憧れるし、魅力的に映ります。
以前読んだ戦争中の負傷で片足義足でありながら急降下爆撃機のパイロットを終戦まで続けたルーデル大佐の回想録「急降下爆撃」
僕自身は何も取り柄がないので、似た様な状態になっても意志の強い、その姿にものすごく憧れを抱いた記憶があります。
6月中旬は戦士志願を読んで、そう思いました。
- 作者: 小木曽絢子,ロイス・マクマスタービジョルド
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1991/01/01
- メディア: 文庫
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6月上旬の読書
6月は精神的に落ち着いているのか読書がはかどります。
3冊ほど読み終わりました。
まずはジョン・スコルジーの「レッドスーツ」
銀河連邦の旗艦イントレピッド号に配属された若き少尉とお仲間達。
任務で毎回死ぬのは赤い服の下っ端たち。
そしてブリッジに詰めてる5人の艦の首脳陣は何か重大な怪我や病気になっても簡単に治ります。しかも謎の箱の装置により……面白かったです!
映像化して欲しいな。
主人公は全員なんだよ!という感じのドタバタSF、最後の方はシリアスですが、かなり良かったです。
この人の本は老人と宇宙をだいぶ前に購入したのですが、若返った老人たちがピー(自己規制)するという描写があったので積んでいたのですが、読むかもしれません。
2冊目もスコルジー。
「ロックイン 統合捜査」
21世紀版ニューロマンサーです。
主人公の職業で考えると攻殻なんでしょうが、自分の中では元祖サイバーパンクと言ったらニューロマンサーなので 笑。
SFのガジェットなどに目新しい物はないのですが、ストーリー展開が早くグイグイと引き込まれます。
驚かされたのは主人公の人種。
僕は最初、この作品に出てくるロボットは司政官全短編の表紙に載ってるような無機質なイメージもあって白人かと思ってたのですが、終盤のさりげない人種の記述。
この辺りは宇宙の戦士の終盤に近いものを感じ面白かったです。
3冊目はロイス・マクスター・ビジョルド
「無限の境界」
ヴォルコシガンサガと呼ばれるシリーズの中編集です。
このシリーズ初読了です。
数年前に図書館で戦士志願を借り読んでたんですが、その時は途中で止まってしまいました。
それが今思うと悔しいくらい面白かったです。
喪の山は司政官にありそうな話なんですが宇宙版水戸黄門で爽快感のある面白さです。
迷宮は腐敗した商業惑星の遺伝子研究所という、その舞台にサイバーパンク的な面白さを感じました。
そして表題作の無限の境界には映画大脱走みたいな展開になると思い食事をみんなに均等に分けるという行動はそれを成功させるための物と思いきやラストで傭兵艦隊が助けに来て良い意味で驚きました。
3作とも面白い作品でした。
現在戦士志願に再び挑戦中です。
それと何冊か買いました。
「翼のジェニー ケイト・ウィルヘルム初期傑作選」
「叛逆航路」
「ガンメタルゴースト」
「大航宙時代」
「アンドロイドの夢の羊」(スコルジーの作品です)
「ウは宇宙ヤバイのウ!」(裏世界ピクニックの人の作品)
で、今は翼のジェニーを少しずつ読みつつ戦士志願を読んでます。
翼のジェニーは短いのですが、ほんわかと心を温かくしてくれる作品です。
結構僕好みですね。
翼のジェニー〜ウィルヘルム初期傑作選 (TH Literature Series)
- 作者: ケイト・ウィルヘルム,伊東麻紀,尾之上浩司,佐藤正明,増田まもる,安田均
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- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: ロイス・マクマスタービジョルド,Lois McMaster Bujold,小木曽絢子
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ウは宇宙ヤバイのウ! ~セカイが滅ぶ5秒前~ (一迅社文庫)
- 作者: 宮澤伊織,モフ
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2013/12/20
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SF
唐突ですがSF小説を月に1冊読む事にしました。
過去記事で書きましたが元々SFは大好物なんですよ。
それで今月、SFが読みたい2017読んで
宇宙ピクニック読んで、ディックの死の迷路読んだら、止まらなくなりましてね笑
特にディックは面白いですね、やはり。
最初に読んだのが「流れよわが涙、と警官は言った」で、その次が「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」
そのさらに次が「マイノリティリポート」の短編集でした。
この辺りから一気にディックの世界に引き込まれた感じでしたね。
SFが読みたい 2017年版
早川書房のSFが読みたい 2017年版購入して読んでるんですが、ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパンは2位……
てっきり1位取れるんじゃないかなーと昨年読んだ時思ったんですが、世の中には面白そうなSFがたくさんありますね。
気になったのは
スペース金融道(国内編2位)
モナドの領域(国内編6位)
世界の涯ての夏(国内編18位)
怪奇探偵リジー&クリスタル(国内編28位)
叛逆航路(海外編3位)は……発売した時から気になっていたんですが、結局買わず読まずで
宇宙探偵マグナス・リドルフ(海外編6位)
J.G.バラード短編全集1(海外編11位)
翼のジェニー ウィルヘルム初期短編選(海外編12位)
パンドラの少女(海外編17位)
帰還兵の戦場(海外編26位)
世界の終わりの七日間(海外編28位)
この中でも1番気になったのは、翼のジェニーですかね。
今度の給料で買おうかなーと考えてます。
というか世界の終わりの七日間って地上最後の刑事の最終巻?
まだ地球は消滅してなかったんかい!と1人ツッコミをしてました笑
今日の早川さんを久々に読みましたが、キャラが良い感じに丸くなってきましたね
最初富士見ちゃんが大人っぽくなっていて、これ誰だ?新キャラ?って思ってしまいました笑
さて次は来年、1年後ですね。
2018年版も購入予定です。
個人的には「裏世界ピクニック」がベスト10入りして欲しいです。
ついでなので(苦笑)裏世界ピクニックの感想も
これはストルガツキー兄弟が旧ソ連時代に書いたSF「ストーカー」の設定を土台にネットロア(インターネットの都市伝説)を織り交ぜた作品です。
例えば、くねくねとか八尺様とか
それが裏世界(ストーカーのゾーンのトラップが多数ある異世界)に存在して岩塩(笑)とそこに落ちている銃を武器に探検したり戦ったりする小説です。
主人公はちょっと根暗な都市伝説や廃墟探検が好きな空魚という女子大生。
相棒は人を疑う事を知らないような、だけど大雑把な部分もある、大切な人を探すために裏世界を捜索する鳥子というこれまた女子大生。
この2人は魚と鳥、空と海。
正反対の性格なんだけど、片方が片方のダメな部分を補っている感じの良いコンビ。
ちょっと百合百合してる(笑
キャラの掛け合いはすごく面白い。
ストーカーの設定を元にした部分も面白い。
しかし、ホラー部分は正直全然怖くない。
元ネタ知っていたからかもしれないけど、前評判で見ていたよりも怖くない。
ストーカーのネタを使ってるのが少し勿体無いような気さえする。
でもまあ全体的に見ると面白かったです。
久々にSFの面白さを思い出させてくれました、そんな1冊でした。
なので、2巻に期待。
それと2018年版SFが読みたいにも。
裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 宮澤伊織
- 出版社/メーカー: 早川書房
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