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兵器と戦術の世界史、日本史

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金子常規氏が陸自の幹部学校教官時に書いた「兵器と戦術の世界史」「兵器と戦術の日本史」を少しずつ読んでいます。
世界史の方は文庫版が出た頃に購入したのですが、失くしてしまい最近買い直しました苦笑
著者は旧陸軍士官学校砲兵科を49期として卒業し戦後は陸上自衛隊幹部学校戦術教官、特科群長、富士学校特科副部長を務めるなど砲兵畑をひたすら歩んだ方です。
そのため、この2冊……特に世界史の方は砲兵万歳!みたいな書かれ方をしており、どちらかというと砲兵の世界史とも言うべき内容になってます。
最初1冊目を買った時は何を思ったのか第一次大戦と第二次大戦の欧州と北アフリカ、それとインドシナ紛争と中東戦争部分しか読まなかった記憶があるのですが、改めて読むとかなり面白いです。

特に箱館戦争西南戦争はほとんど知らないので、読んでいて「へー」って感じです笑
箱館戦争二股口の戦いでは土方歳三率いる幕軍は3万5千発もの弾丸を、官軍…長州兵はその倍を撃っていたとのことです。
官軍はわかるんですが、幕軍に何故そんな大量の弾が残っていたんですかね?
数々の戦いで敗けての、最終地が箱館だったのに……備蓄していたんでしょうかね?

さらに驚いたのは、西南戦争
この時の官軍の消費弾薬は大砲7.3万発
小銃3千500万発……箱館とは桁がさらに違いますな!
しかもこの小銃弾消費量は後の日露戦争での日本軍が使用した弾薬の約3分の1に達しているそうです。

日露戦争で、火砲(野砲など)の準備弾薬の少なさが問題になりましたが
あれはなんでも普仏戦争露土戦争を参考にし日清戦争での経験を元にした数だそうで、で実際は日本軍砲兵の1日の消費量は平均170発、2日間で3万発を超え、これは開戦時の見積もりで出した半年分の量に相当したそうです……

兵器と戦術の世界史 (中公文庫)

兵器と戦術の世界史 (中公文庫)

兵器と戦術の日本史 (中公文庫)

兵器と戦術の日本史 (中公文庫)