国連平和維持軍 アメリカ海兵隊レバノンへ 読了
アメリカ海兵隊司令部編集「国連平和維持軍 アメリカ海兵隊レバノンへ」を読み終わりました。
以前今読んでる本としてあげた陸戦史集はどうしたんだ?と疑問に思う方もいるかと思います、朝鮮戦争飽きました……笑
内戦というのは極めて複雑な問題で、レバノンの場合もそうでした。
しかし、そんな状況下に陥った国にさらに2つの大きな組織が介入します。
シリア軍とイスラエル軍です。
イスラエルはテロへの報復という名目で「ガリラヤの平和」作戦を発動、侵攻します。
イスラエル軍は皮肉にもキリスト教系右派のファランへ党側につき(ファランへ党はナチスドイツのファシズムを模した党でした)9個旅団をもって、レバノン駐留シリア軍を撃破、国連暫定レバノン維持軍(フィジーやフィンランドからなる国連軍)の支配地域をも突破しベイルートを包囲しました。
アメリカは海兵隊の投入を決定しベイルートに上陸させます。
これはベトナム戦争での敗北後、アメリカの軍隊を正規に大規模投入した初の事でした。
レバノンへの派兵は全部で6期行われ、この本はそれらについて詳しく書かれ
治安維持というのは今も混乱が続く中東を見ていると本当に難しいんでしょうね……
ちょっと面白かったのは、各国の軍の戦闘糧食としては不味いと言われているアメリカのCレーションについての記述です。
当時の報道では、フランス軍はワインの樽に正規の献立、イタリア軍はパスタ、肉と豊富なメニューでアメリカは粗末な物だと言われていたそうですが
フランス軍やイタリア軍には下痢患者が多かったが、アメリカ軍側にはそうした患者はいなかったと書いてるところです。
とある少佐は「Cレーションだったために、ナポリにいたときよりも下痢患者の患者が少なかった」と言ったそうです 苦笑
- 作者: ベニス・M.フランク,アメリカ海兵隊司令部,高井三郎
- 出版社/メーカー: 大日本絵画
- 発売日: 1991/08
- メディア: 単行本
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