読書と仕事と病気と、まったりとした日々

読んでる本や読んだ本の感想や病気の日々の事をのんびりと書いていきます

イ・イ戦争のフランス人軍事顧問団

鳥井順著「イラン・イラク戦争」を読んでいたら、イラン・イラク戦争イラク軍として関与したフランス人軍事顧問団の存在が書かれていました。
それによると、83年6月にフランスとイラクの間でシュペルエタンダール戦闘爆撃機5機の貸供協定が署名され
10月、フランス軍基地を飛び、コルシカ経由で地中海に展開していた空母クレマンソーに着艦。
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(写真はアルゼンチン軍のシュペルエタンダール)
そこで5機のシュペルエタンダールは標識をイラク軍に塗り替え、フランス軍パイロット達は制服、認識票、身分証を捨ててイラク軍としての任務についたとのことです。
参加したフランス軍パイロットは7人、シュペルエタンダールを開発したダッソー社の技術者を含めると30人近くがイラク軍として参加したそうです。

パイロット達の任務はイラク軍パイロットの訓練や偵察が主ですが、イラン軍側の攻撃する目標の選定、攻撃方法及び空中給油の場所の決定など「あらゆること」を担当したそうです。
他にもシュペルエタンダールと一緒にイラクに運ばれた物にエグゾセミサイルがありました。
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(写真はエグゾセミサイル)
これは軍事顧問団がイラク軍に参加する前年の82年にイギリスとアルゼンチンとの間で行われたフォークランド紛争でアルゼンチン軍が使用したフランス製中距離対艦ミサイルで、イギリス海軍駆逐艦「シェフィールド」やコンテナ船「アトランティック・コンベアー」を撃沈した事で、全世界に衝撃を与えたミサイルでした。

そしてエグゾセミサイルはイランとの戦争でも使われ多大な効果を上げ、数ヶ月のフランス軍事顧問団の参戦の結果
海上の戦いで圧倒的優位に立ち、イラク軍が期待していた以上の成果を上げたとあります。
その後85年にシュペルエタンダールはフランスに戻され、代わりにミラージュF1戦闘機がイラク軍に配備され
この時もパイロットや技術者、整備士などフランス軍事顧問団は参加していたようです。

かなり本格的な顧問団で驚きました。
世界各国、東側西側問わず兵器を輸出しているフランスらしいと言えばフランスらしいと言えますが…苦笑
まさか軍事顧問団を送っていたとは……

今の仕事を選んだ理由

今週のお題「今の仕事を選んだ理由」

接客業と本が大好きだからですね。

接客業は学生の頃からしていて、某チェーン店のオープンスタッフが生まれて初めてのアルバイトだったんですが、当時の店長や副店長からはとにかく接客時の声は大声出してお客様を迎えるようにと教育受けました。

それでとにかく大声を出してしていたら「あぁ…接客業楽しい!声出すの気持ちいい!」という快感(?笑)が生まれまして、今の職場でもなるべく大声で接客をするようにしています。

そのためか常連さんからは「◯◯君はいつも元気があって良いね」って言われます、嬉しいですねそう言われると。

それとそのバイトが夏休みということもあり、ほぼ毎日出勤していたんですね

そしたら生まれて初めてのお給料が10万を超えまして「え!こんなに貰っていいの?」って思いました笑

これはちょっと不純な動機ですね汗

まあそんなこんなで他にも様々な接客業を経験して今の職場にいます。

あと古本を扱っていると、本当世の中にはまだまだ知らない本がたくさんあるんだな…って常々思います。

板前さん向けの料理の教科書的な本、スイスだと思われる洋書の戦闘機の本、海外のアンティークの写真が載った本…知らない本を見るたびに驚きと楽しさがいっぱいです。

だから今の仕事は楽しいです。

年明けから本買い!

今日買ったり、届いたりした本。
「イラストでまなぶ、ロシア連邦軍」は昨年3月の段階でのロシア連邦軍を萌えキャラで解説した本。
グルジア戦争やクリミア併合についても扱っている数少ない1冊です。
「朝鮮の役」は旧参謀本部が編纂した公刊戦史の1冊で、豊臣秀吉による朝鮮出兵を書いた1冊。
「バルバロッサレッド」は西ドイツとソ連が戦争する小説。昔図書館で読んだ記憶はあるんですが、正直覚えていません!笑
「武装蜂起 コミンテルンの軍事教程書」は戦前のソ連赤軍参謀本部のメンバーの論文集。
赤いナポレオンと呼ばれたトハチェフスキー元帥の論文が2つ収録されているのが注目するところ。
赤軍 草創から粛清まで」は帝政ドイツでは浸透部隊だった突撃隊の隊長として第一次大戦を戦い、戦後はドイツ人共産主義者としてソ連軍に入り、教官になった人が著者。
ロシア内戦から、ソ連ポーランド戦争、赤軍大粛清を間近で見てきた人の1冊です。
「フロンティヌス戦術論」はローマ帝国時代の貴族だったフロンティヌスが書いた軍事書。
と言っても内容は理論的な物ではなく、ギリシアやローマの歴史から戦略の例をまとめた物で、過去の軍事指導者や将軍はこういう困難にあった場合、こうしたから成功したみたいな戦訓論です。

まずは軽くイラストでまなぶ ロシア連邦軍を読みつつ、朝鮮の役と赤軍を読もうかなーと思ってます

2016年

ちょい遅いですが、新年あけましておめでとうおめでとうございます。
本年も当ブログをよろしくお願いします。

やっと年末年始の仕事終わって、2連休です。
あー本当に疲れた!!
初日とか10時間勤務で休憩取る時間が惜しくて20分くらいしか取らなかったんだけど、その疲れが3日目あたりから出始めて、昨日限界寸前だったのか首は痛いわ耳鳴りはするわで最悪でした。
まあその後は何事もなく無事退勤しました。

それにしても1年は本当にあっという間です。
今年の目標は減薬ですかね…昨年から何度か話は出ていて拒否していたんで笑
今年こそは!て感じです。
初詣は2日に行ってきました。
病気のお守りは持ってるので、今年は仕事のお守りを買いました。
肌身離さず持ち歩きます。

読書の方は相変わらず湾岸戦争イラク戦争を調べているのと
年末に掃除していたら、6〜7年前に買った1930年代にスターリンが行なった赤軍大粛清に関する本を見つけて読み始めたら面白く
その流れで戦間期ソ連赤軍について調べていまして、何冊か本を注文しました。
大粛清では「赤いナポレオン」と言われたトハチェフスキー元帥を筆頭に
同元帥を含む元帥5人のうち3人、軍司令官級15人のうち13人、軍団長級85人のうち62人、師団長級195人中110人、旅団長級406人中220人、大佐級も4分の3が殺され、大佐以上の高級将校の65%が粛清されました。
この事件の影響は酷く、ソ連軍はその後の冬戦争や独ソ戦で緒戦の敗北という高い代償を払うことになりました。
完全にソ連軍が復活したのは1944年のバグラチオン作戦からだと言われています。

12月のまとめ

今年も残すところ、1週間ちょっとになってきました。
僕的にはこの1年間の体感速度は半年くらいですぐに終わってしまった感じです。
今年のまとめは年末か年明けにするとして、今月のまとめを

昨日は今年最後の病院へ行ってきました。
血友病の方は、寒くなってきたり温かい食べ物を食べる回数が増えてきたせいか鼻血がよく出る以外は別状なく。
来年度の手帳を貰ってきました。
早速色々書いてますよ、年末年始の出勤日とか勤務時間をね……うげー笑

メンクリの方も今回薬変わらず、ただ今年は薬減らす事を拒否しまくっていたんで「来年からにしましょう…」と言って
来年度の目標は薬減らす事になりそうです。
来年に「2017年からにしましょう…」って言っても良いのなら言いますが笑
血友病の主治医からも「いつまでも薬減らさずにいても何も変わらない、もし薬減らして異常があったら、また飲めばいいじゃない?」と言われて、ああ確かにそうだ……と思いました。
付き合い長いせいか主治医に言われると納得しちゃうんですよね。
ということで、来年の目標はそれ
年末年始にすればいいじゃないか?と言われるかもしれませんが、年末年始は仕事が忙しくそれどころじゃないのです…

頭の容量がパンクしそうです。

あれ?なんか12月のまとめになってないぞ?それどころか来年度の抱負になってる…?まあいいか

剣の刃

佐山二郎の「機甲入門」とシャルル・ド・ゴールの「剣の刃」を買いました。
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機甲入門は「大砲入門」「工兵入門」に続く入門シリーズの3作目ですが
この人の入門シリーズは全然良い意味で入門どころじゃないという…濃い内容です。
僕は「大砲入門」に「工兵入門」も持ってるけど本当に内容が濃くオススメです。
ちなみにこの人はNHK大河ドラマで砲術指導や銃術指導をしてる方で
入門シリーズ以外では、日本軍の各種砲の本も出しています。

「剣の刃」は戦後、フランス第五共和制の初代大統領になったドゴールが二次大戦前にフランス陸軍大学校で講演した軍事理論をまとめた物。
ドゴールという人物は、戦前に戦車という第一次大戦で生まれた新兵器の運用についてフランス軍人としては早くから目をつけていたんですが、フランス陸軍は戦車という物をあまり重要視してなくて
戦車は「動く砲台」として、歩兵を援護する物として認識して運用していたのです。
それでも後に戦車の集中運用「電撃戦」で名を馳せる隣国ドイツよりも戦車を保持していましたが、ばらばらに運用していたため効果が発揮でなかったと言われています。
この2冊は、3年ほど前に読んだ「機甲戦 理論と歴史」の参考文献になっていて読みたかった本です。

剣の刃 (文春学藝ライブラリー)

剣の刃 (文春学藝ライブラリー)

機甲入門―機械化部隊徹底研究 (光人社NF文庫)

機甲入門―機械化部隊徹底研究 (光人社NF文庫)

機甲戦の理論と歴史 (ストラテジー選書)

機甲戦の理論と歴史 (ストラテジー選書)


アメリカ海兵隊の太平洋上陸作戦 下巻読了

折しも太平洋戦争が勃発した日に「アメリカ海兵隊の太平洋上陸作戦」の下巻を読み終えて、これで同シリーズの全3巻を読み終わりました。

内容は上巻はガダルカナル、タラワからサイパンまでを
中巻はグアムの戦いから硫黄島
そして最終巻は硫黄島での戦いの続きから沖縄戦までです。

41年には4.5万人 43年には31万人、同年タラワでは4日間の戦闘で3110人の損害が出た海兵隊が、45年には48万人の巨大な軍事力へとなった海兵隊の運用と装備の進化について「軍事研究」という雑誌に連載された記事をまとめた物です。 
日本も、米海兵隊の水陸両用作戦に対抗するため様々な戦術戦略を考え、その答えが硫黄島と沖縄の要塞化でした。
個人的には日本軍はアメリカ側の圧倒的な物量で玉砕なイメージがありましたが、アメリカ側視点のこれらの本を読むと、実際は苦戦したことが驚かされました。

今現在、陸上自衛隊は水陸機動団を編成するため各種ノウハウを研究しているとのことです。
つい3か月前に中国は抗日戦勝利70周年パレードを行いました。
そこでは05式水陸両用戦車が従来、緑の迷彩色だったのが、初めて洋上迷彩である青の迷彩色で登場しました。
それは明らかに周辺国……特に島国である日本、台湾などを牽制する意図があると思われます。

当然やってると思われますが、この時のアメリカ海兵隊との戦いを研究し将来それを活かした水陸機動団は有事に対応し、中国軍への抑止力となる事を願うのみです。