読書と仕事と病気と、まったりとした日々

読んでる本や読んだ本の感想や病気の日々の事をのんびりと書いていきます

買った本

夏真っ盛りですなー暑いです。
それはそうと一昨日、本を何冊か買いました。
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「異世界Cマート繁盛記」
GJ部や英雄教室を書いた人が書いた異世界コンビニ物。
この人の作品は癒され感が半端ないから好き。
山場なしオチなし、だがそこが良い。

今、木曜日の26時からアニメしていて、仕事終わって洗濯や食事してるとこれくらいの時間になっていて先々週、たまたま観始めて気になっていたのと、以前SF小説専門誌である「SFマガジン」でその年の面白かった作品として上げてる評論家がいたのが記憶に残っていたのも影響している…あれ?アクセルワールドだったか?あげていたの?覚えていない
まあいいや、その事を知り合いのSF小説好きのやつにいったら、あれはSF小説じゃねえ!と言っていたが……確かにラノベですな。

「名著で学ぶインテリジェンス」
名著で学ぶ戦略論は結構前に読んでいたんだけど、この本の存在は最近知った。
古今東西のインテリジェンスとミリタリーインテリジェンスの本について語った内容。
ただし中で紹介している本で日本語訳されていないのが多いのが残念。

ヒトラーの戦士たち 6人の将帥」
書いた人はグイド・クノップというドイツのテレビ局でドキュメンタリーを作りながら、大学で教鞭をとる歴史学博士。
ヒトラー関係のドキュメンタリーでは結構有名な人で、この人の関わった作品はNHKでも世界のドキュメンタリーでたまーに放送されてる。
この本自体も「ヒトラーの将軍たち」というドキュメンタリー番組の土台から生まれた。
内容は
「英雄」ロンメル
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「協力者」カイテル
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「戦略者」マンシュタイン
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「虜囚」パウル
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パイロット」ウーデット
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「謀反人」カナリス
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ヒトラー政権下で重要なポストについていた6人の将官
彼らはどういった立場だったか?
どうして、そのポストにつけたか?
ヒトラーに賛同したか?それとも反乱したか?
ホロコーストにはどういった反応を示したか?
と分析した1冊。
ロンメルは日本でも有名で人気のある「砂漠の狐」と呼ばれた元帥。
ヒトラー暗殺事件で関わった人物がロンメルの名を出した事から、ヒトラーの命を受けた2人の将官が自宅にいたロンメルを訪ねて「逮捕し処刑されるか?それとも我々と車に乗り服毒自殺をするか?」と尋ねられて家族を想い後者を選んだ人物。
その後、ロンメルヒトラーの意思により暗殺事件に関わった事は隠され、盛大に国葬が行われた。

カイテル国防軍総司令部総監、つまりドイツ国防軍の制服組のトップ…でありながらドイツ国防軍の最高指揮権は独裁者ヒトラーにあったから彼は実際傀儡でしかなかった人物。
そのため彼を嫌う人物はカイテルをドイツ語の「ラカイ」従僕という意味をもじって「ラカイテル」と呼んでいた。
だが、彼は戦場での指揮より書類仕事等、軍政家としての能力は高く、ヒトラーはそれを高く買っていて彼自身ヒトラーに「自分は実戦経験が無いから前線で指揮をさせてくれ」との懇願を拒否したという。
実際、あれだけ巨大なドイツ国防軍を動かすのはたとえ傀儡とは言え、実務能力が無ければ不可能だったろうと思う。
個人的にこの6人の中で一番気になる人物、日本語文献が少ないから。

マンシュタインはあまり説明もいらないであろう人物。
ドイツ国防軍最高の頭脳の持ち主であり、大戦略家であり、最高の司令官。
西方諸国への侵攻「黄の場合」の侵攻計画の骨格「マンシュタイン・プラン」を作った人物でもある。
ポーランド開戦時は南方軍集団の参謀長、西方諸国への侵攻ではA軍集団参謀長、そして第38、第56軍団司令官をえて第11軍司令官になり、クリミア半島を占領し元帥に昇進する。
その後はスターリングラードソ連軍と戦っていたパウルス元帥の第6軍が包囲されると救出のため編成されたドン軍集団司令官になる。
終戦時はヒトラーとの対立によって罷免されていて予備役にまわされていた。

パウルスはブラウ(青)作戦時にスターリングラード攻略を担当したドイツ国防軍第6軍司令官である。
彼は第10軍参謀長、第6軍参謀長、陸軍参謀本部第1(作戦)部長と参謀畑を歩んだ人物で軍司令官を補佐する能力はあったが、指揮する能力に関しては批評が分かれる人物である。
それなのに何故第6軍司令官になったかというと、南方軍集団司令官ルントシュテット元帥がヒトラーとの対立で罷免され後任として第6軍の司令官だったライヒェナウ元帥が就任すると、彼の推薦を受けたパウル装甲兵大将が第6軍司令官になった。
ライヒェナウとパウルスは真逆な性格だったらしくライヒェナウが前線で指揮する人物だとしたらパウルスは後方の司令部の机上で指揮をする人物だったと言われていた。
スターリングラードソ連軍の反攻により完全に包囲されるとヒトラーは彼を元帥に昇進させる。
それは「元帥は捕虜になるべからず。最後の一兵まで戦い戦死するか、それとも自決するか」と暗に命令したのと同じだった。
それに反してパウルスはソ連に降伏し、ドイツの赤化に協力していくことになる。

ウーデットはヒトラーの後継者である国家元帥並びに空軍総司令官ゲーリングの第1次世界大戦の戦友で「赤い男爵」と呼ばれたエースパイロット、リヒトホーフェン率いる第1戦闘航空団の中隊長を務めていた。
戦間期は曲芸飛行大会で多くのトロフィーを獲得したり、アメリカ映画ではスタントパイロットを務めていた事もあった。
その後、ヒトラーが政権を獲得するとゲーリングに誘われドイツ空軍の再建に携わる。
典型的なパイロットであったウーデットは空軍技術局長という自分に合わないポストにつき、急降下爆撃機を重視し大型爆撃機や長距離戦闘機を軽視したため、1940年のイギリス侵攻作戦「あしか作戦」の前段階である「バトルオブブリテン」に失敗。
緊急事態を打開するためゲーリングは軍用機生産の権限を実務能力が高い空軍監察総監ミルヒに移譲し、技術局の幹部を更迭させた。
この事で、ノイローゼになったウーデットは拳銃で自決した。

カナリス海軍提督は国防軍情報部(アプヴェーア)の部長を務めた人物である。
その立場にありながら、反ヒトラー組織を支援したりした人物でもある。
表向きライバル関係にあった親衛隊の情報機関・国家保安本部のハイドリヒとはお互い仲良くしていたかのように見せかけていたが、実際は2人きりされるとハイドリヒの部下であるシェレンヴェルクを探しにくるなどと言った面もあったようであるが、ハイドリヒがレジスタンスにより暗殺されると葬式では涙を流したらしい。
1944年7月20日のワルキューレ作戦にも関わっていた事が判明すると親衛隊のシェレンヴェルクが逮捕し、ドイツ降伏1カ月前に処刑された。